2009年3月ファイル

冷えから来る痛み

春先は秋に比べると平均気温がかなり低く、その為か体の不調を訴える患者さまが増加します。特に気をつけなければならない事は、一度暖かくなって薄着になっているので、体が冷えやすい状態になっていることです。
 
冷えによる血行不良のため、足のむくみやだるさ、膝の痛み、肩こり、寝違えなどを訴えて来院されます。
 
冷えやすい足元や首筋を保温をするよう心がけてください。
温めるだけでむくみや痛みの予防ができます。
 
日本では近年35度C代の低体温の人が増えています。
体温が低くなると代謝が悪くなり、免疫機能も低下します。
風邪のとき、少々の熱ならば解熱剤で体温を下げない方が良いということを聞いたことはありませんか。免疫が活発に働くと発熱し、その発熱が免疫効果を助けるという密接な関係が存在するのです。


また冷えの影響は体の不調だけでなく心に及びます。だらだらとやる気が無くなり、自律神経のアンバランスを生み出します。
 
人はその中心の体温が37.2度Cぐらいありますが、深部体温と言い常に一定に保とうとします。体温が低い人は中心温度を保つため、手足からの放熱を少なくしようと末梢の血管を収縮させて手足に血液が行かないように調整します。深部体温を下げないための生体反応が冷えの原因です。
 
ではなぜ低体温の人が増えているのでしょうか。
その生活習慣の変化により平均体温が下がってきているようです。運動不足。ストレス、シャワーだけの入浴、冷房、睡眠不足など様々な要因が考えられます。
 
定期的に腰痛を起こしていた患者さまに、お風呂に浸かってゆっくり温まるようにして頂いた結果、腰痛が起こらなくなったと言う事を多々経験しています。
 
お風呂に入ると温まって血流が良くなるばかりではなく、副交感神経が優位になり、ホッとする、リラックス効果がある、その結果血流が良くなるという機序もあります。
 
自己修復能力を高めるにはまず血流改善が必須です。
湯治は昔の人間が経験的に考えた最善の治療方法なのです。
 
冷え性は万病の元という言葉はご存じでも、その反対に保温は万薬に値する。
という事を考えもしないかたがほとんどです。
 
※冷え性は冷え症ではありません。症は病気を現わし、冷え性は病気ではないからです。
 
生活習慣を変えるのは大変困難な事ですが、できることから始めてみては如何でしょうか。
 
NTT西日本大阪病院冷え性チェック
 
1 エアコンのない夏は考えられない
2 虫さされの後などがなかなか治らない
3 肩こり、腰痛、ひざの痛みなどがある
4 夕方になると足がだるい、靴もきつくなる
5 目のまわりにクマができやすい
6 性欲がない。セックスは面倒だ
7 おなかのあたりを触るとひんやりしている
8 どちらかというと下半身太りだ
9 冷たい飲物をがぶ飲みしがちだ
10 シャワーのみで湯船にはつからない
11 コーヒーを1日に3杯以上飲む
12 あまり歩かない、1日5000歩以下かも
13 ファーストフードやデリが好きだ
14 ニキビや吹き出物など、肌荒れしやすい
15 風邪でなくても、くしゃみや鼻水が出る
16 いったん座ると動くのがおっくうだ
17 便秘がある、または下痢しやすい


あてはまる数が多いほど、体は冷えています。
5つ以上だった人は、とりあえず体温を測ってみてください。
もし36度に満たない「低体温」だったなら、今すぐ体質改善を。

めまい

以前ゴルフに熱中していた頃、月曜日になるとめまいがしていました。いつも2~3日すると治るので日曜のラウンドで疲れているからかと気にしていませんでしたが、それが何週も続くとさすがにこれって何?と考えるようになりました。
 
月曜病?
ストレス?
 
よくよく考えてみると以前安物の中華料理を食べた時のめまいと似ていると感じました。それはチャイニーズレストラン症候群といって、体質によってある種のアミノ酸に過剰反応した結果でした。料理に化学調味料を大量に使っていたからです。
 
顔面の圧迫感、胸痛、全身の灼熱感が生じ不安感も多くの人で起こります。どの程度の量で症状が起きるかにはかなり個人差があります。
 
その時はアミノ酸入りのスポーツドリンクが発売された当初で、いつもゴルフラウンド中にそれを2~3本飲んでいました。飲んでいた銘柄を変えるとめまいが起らなくなりました。めまいの犯人はアミノ酸だったのです。
 
その後スポーツをやっている患者さまでめまいが起ると聞くと、アミノ酸入りスポーツドリンクを飲んでいないか質問します。一日4本飲んでいためまいの患者さまが、飲むのを中止したら治ったということを聞き、食品と言えど安易な摂取は禁物と自戒しています。

消炎鎮痛剤

雨の降る前日や台風の前に、体調不良を訴える患者さまが増えます。ほとんど女性の患者さまです。
 
昔から天気の悪くなる前に不定愁訴を訴えられたり、古傷が痛んだりすると言われています。更年期障害の方もこの傾向に有ります。
 
東洋医学的には湿気が悪いなどと言われていますが、ちょっと疑問を感じます。
 
私は気圧が大きく関係しているのではと思います。
天気が悪い→気圧が下がる→血圧変化→血流・自律神経・ホルモン分泌の変化
これだと医学的に説明が付きます。
 
※「気象変動が健常者血圧に与える影響についての検討」
横浜市立大学・杤久保先生 他。
2005年9月 第28回日本高血圧学会にて発表。
 

また、天気の悪い日が続くと、初診の患者さまの中には腰や膝に鎮痛目的で湿布を貼っているかたが多くいらっしゃいます。その日だけなら良いのですが、ずっと手放せないという患者さまもいらっしゃいます。
 
消炎鎮痛剤はNSAIDsといって化学構造的にステロイド骨格をもたない抗炎症薬の総称です。
 
痛みに対しては効果があるので、気軽に長期に渡り使ってしまいがちですが、血流低下作用があり、長期使用した場合、交感神経緊張状態になり血流障害をおこす可能性が有ります。胃潰瘍の可能性も有ります。
 
炎症時に生成されるプロスタグランジン類は生体にとって疼痛物質ですが、血管拡張作用、胃の粘膜保護、免疫機能の引き金作用というものもあります。NSAIDsはこのプロスタグランジンの生成を阻害して鎮痛します。
 
コリや痛みは血流を改善しないと良くならないのに、これらの湿布を長期連用すると、痛みは取れるが治癒しないということになってしまいます。
 
特に痛い時には便利な湿布ですが、長期連用は控えて下さい。
特に刺鍼後は鍼の効果を打ち消してしまいます。

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