鍼の鎮痛機序でその科学的解明に寄与した医学博士木下晴都は、
坐骨神経痛に対してその神経の近傍に刺鍼し、
神経本幹や血管を圧迫する筋肉に血流改善を促したことにより、その治療効果を飛躍的に伸ばしました。
2寸半(7.5cm)の鍼でで6センチ刺入するこの方法を彼は傍神経刺鍼と名付けました。
並の鍼灸家ならこれで終わる話なのですが、
彼はその後の神経生理学的な研究で、
なぜ治療効果が躍進したのかを動物実験で科学的に解明しました。
刺鍼された筋肉受容器からの刺激が、反対側の視床下部前部に伝えられ、反射中枢となって
交感神経に含まれるコリン作動性神経を介する
体性-自律神経反射によって下肢筋の血流を改善し、
坐骨神経痛に著効を与えると解明したのです。
北京堂の淺野周先生は鍼灸古典の「気血が流れなければ痛む。
流れれば痛まない」という言葉を、
「酸素や血液が流れれば痛まない」と解釈し、
木下晴都の傍神経刺鍼を発展させて、3寸(9cm)の鍼を大腰筋に刺鍼し、
大腰筋刺鍼と命名し、坐骨神経痛に対する治療効果を益々改善させました。
当院ではその治療効果の高さから、
北京堂式鍼灸理論に賛同し積極的に導入しています。
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