2009年7月ファイル

キセノン光治療

光の生体反応
●交感神経機能抑制
興奮度の高い交感神経への抑制作用
●血管拡張
細動脈への直接作用と交感神経経由
●知覚神経の興奮性抑制
知覚神経の伝達抑制、過分極、脱分極、ATP感受性カリウムチャネル活性化。
●中枢神経のエネルギー代謝への影響
大脳皮質組織のATP含有量増加、虚血負荷海馬ニューロン機能回復促進
 
痛みを伴わない痛み治療として、キセノン光治療器が注目されています。
また自律神経を安定させることにより、血流改善や治癒力強化が期待できます。
 
同様の医療器としてスーパーライザーやメディレーザーがあります。
それぞれの波長は下図を参照してください。
わたしは臨床でこれら3機種を使っていましたが、
除痛効果や保温効果においてキセノンの手応えが一番良いように思います。
 
以下日本医広よりの図表

16.jpeg

 

痛みの悪循環

pain
 
機械的、物理的、あるいは化学的刺激はその強度が増すと、痛みとして感じられるようになります。
このような外的刺激を侵害刺激といいます。
 
また、病気や外傷等によって生じる炎症やその他の発痛物質(セロトニン、ブラジキニン、プロスタグランジン等)
が作用しています。
これらの刺激や発痛物質によって侵害受容器(知覚神経)が興奮すると、
インパルスと呼ばれる電気信号が発生し、この信号は脊髄に入ります。
 ここで痛みの情報は次の神経にバトンタッチされ、さらに上行して視床に入り、
そのあと大脳皮質中心後回の体性感覚野に送られ、脳が痛みを自覚します。
 
痛みのインパルスが脊髄を上行する時、交感神経を興奮させ血管を収縮させます。
また、交感神経が興奮することによりカテコールアミンが副腎より分泌され、これも血管を収縮させます。
 
一方、大脳で痛みを認知するとインパルスは脊髄を下行し、反射性に運動神経を興奮させ、筋肉の緊張を増大させます。
これも血管の収縮につながります。
 
 このようなことから、痛みの発生部(原因組織)で血管収縮が起こります。
したがって局所の乏血が起こり血流不全となり、細胞組織の酸素欠乏となります。
 
 酸素で代謝ができなくなると、嫌気性代謝がおこり発痛物質が生成され、
さらに痛みを増強させます。このサイクルが痛みの悪循環です。各種の慢性痛の原因となります。
 
したがって、慢性痛の治療では痛みの悪循環の主役が交感神経の興奮であることを考慮して効果的に悪循環を止めることが重要となります。
 
出典:劔物 修編:改訂新版 図説半導体レーザーと痛みの治療、メジカルビュー社 1996.
 
弊院では必要により鍼灸と併用してキセノン光治療機AUVEで痛みのスパイラルを改善しています。

医療類似行為

法律上鍼灸は医療類似行為と定義されています。
治療や診療は医師や歯科医師のみが行える医療行為です。
ですから厳密には鍼灸院での治療は施術といいます。
 
診療時間という案内も法律に違反する書き方になります。
分かりやすいので私は使っていますが...
 
あるクリニックの診療方針に以下のようなものがありました。
 
目標
・自律神経の調節
・痛みやストレスの緩和
・中西医学の融合
・心身のリラクゼーション
 
コンセプト
痛みや辛さを取るのも医療である。
 
これらは鍼灸が求めているものと寸分の違いも有りません。
 
「痛みや辛さを取るのも医療である。」
これこそ鍼灸の得意分野です。
方法は違えどその目的は同じで、法律に遠慮なく述べるとすれば、鍼灸もまた間違いなく医療でしょうね。
 

大学病院のドクターが言っていた言葉を思い出します。
エビデンスに基づいた医療(EBM:Evidence Based Medicine 臨床的な判断に際し関係した文献を見つけ出し,
その妥当性を評価し,眼前の患者の状態に適用していいかどうかを検討するという一連の行動指針をさす)
の効果が無かった時、
もう打つ手が無いからと言って患者さんを見捨てて良いのか?
 
「たとえエビデンスに基づかなくても次の一手として鍼灸治療が有っても良いのではないか。
それで良くなる患者さんがいる限り...」
 
最近でこそ鍼灸界においてもEBMと言われるようになりましたが、
鍼灸はEBMとは対極にある「経験に基づいた行為」です。
しかし何故か現代医学では良くならなかった患者さんが、
鍼灸で見る見る良くなる良くなってゆく場面に多々遭遇したドクターの重い言葉です。
 
ここ数年で若い鍼灸師が爆発的に増えました。
規制の自由化とやらで学校が増えた為です。
そんな若い多くの知能が、近い将来鍼灸の科学的解明を益々進めてくれると期待しています。

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